みかん賛歌
2010年 02月 06日
日本でみかんの消費量が落ちているというニュースを見た。その原因は「こたつ」の減少。こたつに置かれた籠いっぱいのみかん、親子、時にはじいちゃんばあちゃんとこたつを囲んで団欒、、これはもはや昭和の遺物だ。椅子の生活、核家族化、個人主義が進んでこたつ団欒は消え、それとともにみかんの出番も減った、というわけだ。そのニュースレポートで街角でマイクを向けられた若い世代、特にきれいにネイルをほどこした女性達にきくと「皮をむくのがめんどうだから」「爪に色がつく」など、さらにみかんの人気は低い。
私も「こたつ+みかん」の昭和に育ったのだが、今では自らみかんを買うことはまずない。もちろんみかんの味が嫌いなわけではない。(そのニュースのアンケート調査でも、「好きな果物の味」で、みかんは世代を問わず上位を保っているという。)マネキュアはしないがやはり皮もめんどうだし(そのくせ包丁でむかないといけない柿は好物なので手間をいとわない)、今は果物の種類も多いのでなんとなくみかんに手が伸びないのだ。
そんな時代に珍しい「みかんファン」のお友達が私にはいる。伝統的なご両親のもとに育った彼は、最後の甘物まで含めて食事は終わる、という習慣に徹していて、昼夕ともに食事の最後に少しのカスタードか果物を食べるのだが、その果物の中で彼のお気に入り第一位はみかんである。さらに、やはり歳とともにスイーツには罪悪感が伴うようで、みかんの登場率は高く、彼の台所には籠に高々と積まれたみかんが常備してある。
そのお友達に勧められてもまだ私はみかんには手を出さず、カスタードやらマドレーヌやらを罪悪感と共に頂いていた。時にお友達は「たまにはいいんだよ。」とカスタードを食べ、「やっぱり後味はヘルシーな方がいいんだ。」とその後みかんを食べてから、「ちょっと失礼、、」とコーヒーと煙草を一本持って窓際に立ったりした。「ヘルシーな後味って煙草のことかしら?」と私がやんわりと突くと、「いやみかんのフレーバーはちゃんと残っているんだよ。」と苦笑いなさった。
ある日、別のお友達に立派な「デコポン」を一個頂いた。「これ、頂き物なんですけど、召し上がって下さい、すっごく甘くておいしいんですよ、中の皮も薄くってそのまま食べられます!」と、その方の勧めっぷりも上等で、私はああ、ありがとうございます、と頂いて、さてみかんもさることながらデコポンも最後に食べたのはいつだっけなと考えた。でも薄皮をむかなくてよいというのには心が引かれた。(多分私のみかんに対するネックはここだったんだ。)私は「みかんファン」の友達と再び食事を供にする日までそれをとっておいて、数日後、彼との夕食の席でお皿が片付けられた後にそのデコポンをテーブルに置いた。
「oh... a big tangerine...」
デコポンはその推薦通りとても甘くておいしく、薄皮はないも同然の薄さだった。「みかんファン」の友達は、その特大サイズみかんにご満悦、私も、あれ、けっこうおいしいじゃんみかんファミリー、と、その後も自ら伊予かん、はっさく、ぽんかんと季節の柑橘を次々に試した。やはり旬のものはおいしいし、ビタミン吸収もジュースより果物で摂る方がずっとよいそうだ。家でしっかり食べたい時は伊予かんかはっさく、少しでいい時は普通のみかんかぽんかん、持ち歩きは皮まで食べれるデコポン、と用途分けしている。その後我が家でも、そのお友達に負けないくらい種類さまざまのみかん類が籠に積まれている。こたつも家族もないけど、みかんいろのみかん、冬の日を暖かくしてくれる。
私も「こたつ+みかん」の昭和に育ったのだが、今では自らみかんを買うことはまずない。もちろんみかんの味が嫌いなわけではない。(そのニュースのアンケート調査でも、「好きな果物の味」で、みかんは世代を問わず上位を保っているという。)マネキュアはしないがやはり皮もめんどうだし(そのくせ包丁でむかないといけない柿は好物なので手間をいとわない)、今は果物の種類も多いのでなんとなくみかんに手が伸びないのだ。
そんな時代に珍しい「みかんファン」のお友達が私にはいる。伝統的なご両親のもとに育った彼は、最後の甘物まで含めて食事は終わる、という習慣に徹していて、昼夕ともに食事の最後に少しのカスタードか果物を食べるのだが、その果物の中で彼のお気に入り第一位はみかんである。さらに、やはり歳とともにスイーツには罪悪感が伴うようで、みかんの登場率は高く、彼の台所には籠に高々と積まれたみかんが常備してある。
そのお友達に勧められてもまだ私はみかんには手を出さず、カスタードやらマドレーヌやらを罪悪感と共に頂いていた。時にお友達は「たまにはいいんだよ。」とカスタードを食べ、「やっぱり後味はヘルシーな方がいいんだ。」とその後みかんを食べてから、「ちょっと失礼、、」とコーヒーと煙草を一本持って窓際に立ったりした。「ヘルシーな後味って煙草のことかしら?」と私がやんわりと突くと、「いやみかんのフレーバーはちゃんと残っているんだよ。」と苦笑いなさった。
ある日、別のお友達に立派な「デコポン」を一個頂いた。「これ、頂き物なんですけど、召し上がって下さい、すっごく甘くておいしいんですよ、中の皮も薄くってそのまま食べられます!」と、その方の勧めっぷりも上等で、私はああ、ありがとうございます、と頂いて、さてみかんもさることながらデコポンも最後に食べたのはいつだっけなと考えた。でも薄皮をむかなくてよいというのには心が引かれた。(多分私のみかんに対するネックはここだったんだ。)私は「みかんファン」の友達と再び食事を供にする日までそれをとっておいて、数日後、彼との夕食の席でお皿が片付けられた後にそのデコポンをテーブルに置いた。
「oh... a big tangerine...」
デコポンはその推薦通りとても甘くておいしく、薄皮はないも同然の薄さだった。「みかんファン」の友達は、その特大サイズみかんにご満悦、私も、あれ、けっこうおいしいじゃんみかんファミリー、と、その後も自ら伊予かん、はっさく、ぽんかんと季節の柑橘を次々に試した。やはり旬のものはおいしいし、ビタミン吸収もジュースより果物で摂る方がずっとよいそうだ。家でしっかり食べたい時は伊予かんかはっさく、少しでいい時は普通のみかんかぽんかん、持ち歩きは皮まで食べれるデコポン、と用途分けしている。その後我が家でも、そのお友達に負けないくらい種類さまざまのみかん類が籠に積まれている。こたつも家族もないけど、みかんいろのみかん、冬の日を暖かくしてくれる。
by masakohappymusic | 2010-02-06 21:15 | 日記